2007年6月5日火曜日

It's the hope that gives you hope (その希望が僕に希望をくれる)

おとといブログの中で、「アメリカの路上生活者の39パーセントは18歳以下の子供」という話と、”A person who cares is a person who has quality「気遣う人は、価値を生む人」” という話を書いた。

実際、14歳でシカゴのギャングメンバーになり、1年間刑務所に入っていた現在19歳のジュリアンはこう言う。“I didn’t care about life. But now I love life. I just needed someone to show me the way「人生のことなんてどうでもよかった。でも今は人生がとても楽しい。ただ誰か手本にできる人が必要だったんだ。」”

A person who doesn’t careだったジュリアンのような子ども達を、A person who caresに変えた大人たちがCNN Heroesという特集で紹介されていた。この特集、「あなたの周りに”Hero”はいませんか?」と、世界中からヒーローを公募し、様々な人物を紹介している。12月にはHeroes Awardsなるものを開き、表彰などをするらしい。日本からは野口健が紹介されていた。

冒頭の「アメリカの路上生活者の39パーセントは18歳以下の子供」という数字は、このHeroesで紹介されていたランディ医師の活動を伝えるレポートに出ていたものだ。ランディ医師は青いバンに医療器具を全て積み込み、路上生活を送る子ども達に診療、治療を無料で行っている。
CNN Heroesのページ、

http://edition.cnn.com/SPECIALS/2007/cnn.heroes/index.html

に行くと、誰かしらヒーローの大きな顔写真があり、その写真の下に青字でProfileと書いてあるのでそれをクリックすると、ポップアップでHeroes Galleryというのがでてくる。そこでノミネートされているヒーローたちのプロファイルが見られるようになっていて、ランディ医師はこのHeroes Galleryに並ぶ写真の左から3番目、野口健の隣にいる丸顔のおじさん。是非クリックして、彼のレポートを見て欲しい。

路上で暮らす子ども達。
別にたいしたことじゃないでしょ?と強がった振りをして、「10歳の時に、『もうこんな家からは出ていこう』と決めただけ」とタバコをふかしながら話す女の子や。「ゆうべは廃屋を見つけてそこで寝たの」と話す女の子。「路上で暮らすのは怖いよ。ドラッグ、暴力が溢れてるからね。」と話す男の子。
彼らのほとんどは、精神的、身体的な虐待を受ける環境から逃げ、路上生活を余儀なくされているという。

ランディ医師によると、子ども達の中にはうつ病、統合失調症などの精神障害を抱える子どもが驚くほど多いという。
「路上で暮らす子ども達はいつも本当にたくさんの荷物を抱えている。その荷物っていうのは、今までの数え切れない悲しい出来事、プラス精神障害、それから食べ物を見つけなくちゃいけないし、寝るところも確保しなければならない。彼らこそ本物のサバイバーです。こんなに困難な状況の中で彼らは本当に良くやっています。本当に強い人間というのは彼らのような人間を言うんじゃないでしょうか。
私は自分の地域に少しでも貢献しようと働いているただの一人の人間です。多くの困難に直面し、それを乗り越え、努力している子ども達。彼らこそ本当のヒーローなんじゃないでしょうか。
子ども達の目にはいつだって夢と希望があります。その希望が僕に希望をくれるんです。」

“I think I’m just a person who is out on the street, trying to do the best for my community. I think that the kids that face all the tragedies and go on to succeed, they are the ones that are the heroes.

They still have the dream of hope in their eyes. It’s the hope that gives you hope.”
                                  -Dr. Randy Christensen